『新しい在留資格「特定技能」について理解していない』は半数以上~飲食店の外国籍スタッフ採用についての実態調査~
飲食・フード産業特化の求人サイト「クックビズ」を運営するクックビズ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長CEO:藪ノ 賢次、以下「当社」)は、飲食企業を対象に外国籍スタッフ採用についての調査を実施いたしました。
【調査結果概要】
◎在留資格「特定技能」について「利用するかわからないが、名前だけは知っている」と「知らない」を合わせると53.6%と半数以上に
◎外国籍スタッフを雇用していない飲食企業の理由の1位は「採用するきっかけがなかったから」(42.9%)
◎在留資格「特定技能」を用いての、外国籍スタッフ雇用への関心があると回答したのは55.6%で半数以上と採用への関心は高い
外国籍スタッフの雇用に関する情報収集は主にテレビなどの一般メディア
外国籍スタッフの雇用に関する情報については「テレビや新聞などの一般メディアから」が29.7%、「全く集めていない」が23.4%と上位を占めました。
2018年12月に「出入国管理法改正案」が参議院で可決され、2019年4月に施行される中、専門的な情報収集まで至っていないことがわかりました。
現在の外国籍スタッフ雇用状況は、全体ではアルバイト・パートも含め60%以上が雇用しているものの、小規模事業者(5店舗以下)でみると、半数が雇用していない
現在(過去1年以内も含め)外国籍スタッフを雇用しているかどうかについて、全体でみると「社員、アルバイト・パート、どちらも雇用している」が33.5%、「アルバイト・パートのみを雇用してる」が27.9%、「社員のみ、雇用している」が3.1%、「外国籍スタッフは雇用していない」が35.4%という結果となりました。
しかし、小規模事業者(店舗規模が5店舗以下)に絞って回答を見てみると、半数が外国籍スタッフの雇用をしておらず、規模の大きさによって雇用状況の差が大きいことがわかりました。
外国籍スタッフを雇用していない飲食企業の理由では「採用するきっかけがなかったから」が1位
つづいて、外国籍スタッフを雇用をしていない飲食企業に絞り、雇用していない理由を聞いたところ、「採用するきっかけがなかったから」が1番多く、その後「言語などの問題でコミュニケーションが取れなさそうだから」、「外国籍スタッフの管理や教育をする人材がいないから」などがあげられました。
フリーワード回答
・(外国籍スタッフからの)そもそも応募がない(日本料理・割烹・懐石)
・現在は在籍していないだけで日本語でのコミュニケーションがとれる方でしたら雇用したい(洋食全般)
・現在採用の準備をしている。在留資格を取るための試験を待っている状態(バール・バー)
・昨年、3人ほど雇ったが言葉の問題や、コミュニケーションの問題で1ヶ月〜1ヶ月半で辞めてしまった(うどん・そば・ラーメン)
・今までは必要性がなかったので外国人採用は実施していなかったが、今後は実施を検討している(洋食全般)
外国籍スタッフを雇用した際に感じた課題の1位は「言語などの問題でコミュニケーションが取りづらかった」50.0%と半数が選択する結果に
外国籍スタッフを雇用している、もしくは一年以内に雇用していた飲食企業に「外国籍スタッフを雇用した際に感じた課題」(複数回答可)を聞いたところ、「言語などの問題でコミュニケーションが取りづらかった」が圧倒的に多く50%、続いて「管理や教育が上手くいかなかった」、「ビザなど雇用する際の手続きが思った以上に大変だった」が同票で24.1%、「日本人よりも簡単に辞めてしまう」が15.7%、「マニュアルの外国語対応など、受入れ準備が思った以上に大変だった」は13%という結果となり、コミュニケーションの面で苦労していたことがわかりました。
フリーワード回答
・社内の社員専用スペースでのゴミ捨てやマナーなどの細かな行き違い(ホテル・旅館)
・学生などは週の時間数が決まっているので残念(ファストフード・ファミレス)
・派遣社員であったためビザなどの手間は省けた。 言語は問題なかったがカタカナを理解できずに苦戦した(ホテル・旅館)
・6人雇用していたが、皆さん一生懸命働く素晴らしいスタッフばかり。言葉の壁が無くはないが、 逆に英語圏のお客様への対応で、大いに助けられた。宗教上の理由で食べられないものを口にさせてしまったことが何度かあり、この点は受け入れ側である私たちの重要な課題(お好み焼き・たこ焼き)
受け入れにあたっての環境整備については「特に何もしていない」が半数近くを占めた
具体的に雇用する側で行なった環境整備について聞いたところ、「特に何もしていない」が47.6%と半数近くを占め、外国籍スタッフを受け入れるにあたり、課題感を感じていながらも、実際に何をすれば良いかがわからない方が多いのではないかと考えられます。
外国籍スタッフに期待することは「労働力の確保」が73.4%。一方でインバウンド対応への期待も
今後、外国籍スタッフに期待するのことは「不足する労働力の確保」(73.4%)で労働力不足の状況が反映された反面、「インバウンドのお客様への接客対応」(50%)や「インバウンドのお客様向けの商品開発・集客検討」(23.4%)など、インバウンド対応への期待感もあり、外国人材ならではの期待も大きいことが伺えました。
【調査概要】
「外国籍スタッフの雇用状況についてのアンケート調査」
調査対象:日本全国の飲食店
有効回答数:158
展開店舗数:1店舗:44、2−5店舗:46、6-10店舗:17、11−50店舗:30、51-100店舗:7、101店舗以上:14
店舗あたりの従業員数:1人:3、2〜10人:70、11〜50人:59、51〜100人:10、101人以上:16
調査期間:2019年2月25日~2019年3月2日
調査方法:インターネット調査
<調査結果の注意点> %を表⽰する際に⼩数点第2位で四捨五⼊しているため、単⼀回答の場合は100%、複数回答 の場合は合計値に⼀致しない場合があります。
設問内容:
1. 在留資格「特定技能」について、ご存知ですか
2. 在留資格「特定技能」を用いて中核人材(社員)として外国籍スタッフを雇用することについて、関心はありますか
3. 外国籍スタッフの雇用に関する情報は、どの様なところから集めていますか(複数回答可)
4. 外国籍スタッフの雇用状況をお聞かせください
5. 外国籍スタッフを雇用した際に感じた課題をお聞かせください(複数回答可)
6. 外国籍スタッフを雇用するため環境整備など行ったことはありますか(複数回答可)
7. 現在および将来において、外国籍スタッフ(社員)に対して期待することはありますか(複数回答可)
8. 外国籍スタッフを雇用する際にあったら良いと思うサービスはありますか
9. 外国籍スタッフを雇用する際に支援サービス等の提供を受けた経験はありますか
※回答内容の全てをリリースに反映しておりません。
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