飲食店従事者へ「転職後の給与」について調査 3割以上が給与アップの経験あり
飲食・フード産業特化の求人サイト「クックビズ」を運営するクックビズ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長CEO:藪ノ 賢次、以下「当社」)は、飲食業界で転職経験がある方を対象に、給与に関するアンケート調査を実施いたしました。
■調査概要
「飲食転職の給与調査」
調査対象:2年以内に飲食業界へ転職経験あり、もしくは現在転職活動中の男女
有効回答数:200(男93:女107)
調査期間:2017年11月21日~2017年12月4日
調査方法:インターネット調査
■調査結果の詳細
1)3割以上が転職後に給与増。ただし男女差あり
転職の前と後の給与について質問したところ、転職後に給与が上がった人は全体の32%、給与が減ったと答えた人は22%と給与増が給与減の割合を上回る結果となりました。
また給与が変わらなかったと答えた人を合わせると、約80%の転職経験者が給与面では前職と遜色ない待遇、またはそれ以上の待遇で新しい職場に迎えられていることがわかりました。
※転職直前と直後の年収(ボーナス含む)を比較
転職前後の給与変化
また、男女別で見てみると、給与増減の傾向が大きく異なり、男女ともに給与が減った人の割合は約20%ですが、男性の39%が転職後に給与アップを果たしたのに対し、女性では27%しか給与アップを実現できませんでした。
転職前後の給与変化〈男女比較〉
2) 年収500万円からの転職は年収100万円増減のリスクあり
転職後に給与増を実現できた人は、平均で45万円以上の年収アップを果たしています。
一方、転職前の年収別にみていくと年収が500万円台の人は、転職次第で年収に平均100万円程の増減が見られることがわかりました。
転職後の平均給与変化〈年収別〉
3) 20代から40代が売手市場
転職時の年齢を見ると、20代から40代では転職後に給与アップした人の割合が給与減の人の割合を大きく上回っており、この世代の求職者は売手市場にあることが分かります。
また50代においては、約17%の人が給与増を実現しています。
転職前後の給与変化〈転職時年齢別〉
一方、勤続年数を見てみると、勤続1年未満の転職者を除き、どのセグメントも給与増の割合が給与減を上回っています。ただし、このグラフから見てわかる通り勤続年数と給与アップの正比例関係は見られませんでした。
また5〜8年未満で転職した人が給与増の割合が一番高く、43%という結果となりました。
転職前後の給与変化〈業界勤続年数別〉
外食産業の市場規模は2011年ごろまで続いていた落ち込みから脱し、景気回復やインバウンドの盛り上がりから、近年では拡大傾向にあり、2016年には25兆4,169億円となりました。※1
また有効求人倍率も右肩上がりとなっており、2017年11月には調理の職業では3.38倍、接客・給仕の職業においては4.15倍とともに高い水準で推移しています。※2
こうした背景から、飲食業界でも転職市場は引き続き活況が続き、売り手市場が続くと予想されます。
今回の調査では、前職の年収が高ければ転職後は同水準、もしくはそれ以上も可能ということがわかる結果となりましたが、各々の年収、年齢、勤続年数、また今後自身が目指すキャリアによっても転職後の年収に大きく影響します。
この売り手市場の中で、より自身の市場価値を冷静に判断することが、一層の給与アップ実現に繋がります。
自身のみで判断せず、改めて市場環境における自身の価値を見直すきっかけに転職エージェントの利用をお勧めします。
※1:一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場規模推計について」
※2:厚生労働省「一般職業紹介事業[季節調整値](含パート)」/「職業別一般職業紹介状況[実数](常用)(含パート)」
またこの調査結果については、以下サイトにも詳細を記載しています。
「クックビズ総研」https://cookbiz.jp/soken/news/questionnaire_salary/